5月のレッスン・レポート~その1~
2009年 05月 29日
初夏を代表する可憐なこの花を今回の課題としてクレイで作っていただいております。
可愛いスズランだけに、ランラン♪♪と鼻歌まじりに楽しく作れるかと思いきや
し~~んと息詰まる空気の中
はぁ~・・・という深いため息
何やらブツブツ独り言
ボォーと遠くを見つめる目線・・・
ランラン♪ には程遠いレッスンとなりました。
途中の休憩で息を吹き返し、さぁ、挽回!!と臨んだ後半は更に細かくなる作業と小さくなっていくクレイの玉に前半よりさらに殺伐とした雰囲気に。
ついには、夢でうなされそう・・・とおっしゃる方もいらっしゃいました。
でも完成したら、今回の苦労なんてふっとんじゃいますよ♪
課題に取り組む冒頭に、作るお花のことをよく知ってもらいたくて
ちょっぴりそのお花についての説明をしています。
5月1日は“スズランの日”
フランスではスズランを愛する人や日頃お世話なった方にプレゼントするという
素敵な風習があるそうです。
特に女性から男性にスズランを贈るのは“愛の告白”を意味するとのこと。
スズランをチョコレートに代えれば、日本のバレンタインデーみたいなものですね。
日本のバレンタインは企業の思惑からはじまった習慣ですが
フランスのスズランの日は16世紀に貴族の間ではじまり、徐々に一般に広まっていったものだとか
きっかけも歴史も随分違いますね。
“意識しない美しさ” “純粋” “幸福が訪れる”
いずれもスズランの花言葉です。
ブライダルブーケとして良く使われるのも
花言葉の意味合いが影響しているのでしょうか。
ちょうど5・6月は結婚式のハイシーズン。
“サムシング・ブルー”からこんな見本も作ってみました。
こんな可愛いスズランですが、毒があるのはご存知でした?誤って口にすると心不全をおこしたりするそうです。
スズランを挿していた水にもその毒が溶け出すほどなので小さいお子さんや犬といったペットの手に届かないところで飾ってくださいね。
そして触ったときは石鹸でよく手を洗うのも忘れずに!
日本にも自生のスズランがありますが、
苗や切花として流通しているのは“ドイツスズラン”です。
こちらのほうが花も大きく、香りも豊か。
香りはスズランはバラ・ジャスミンとならんで世界三大香料の1つに数えられるほど良い香りです。
スズランの香りとして有名なのはクリスチャン・ディオールのディオリッシモ。
名香として今でも根強い人気を誇る香水です。
最近は品種改良も進み、葉が斑入りのもの、花が八重のもの、花がほんのり桜色の“ピンクスズラン”というものもあります。
そのピンクスズランの見本も作りました。
全体をピンクにまとめたら、ふわふわした印象のかわいい感じに・・
悩ましかったスズランのパーツは終わったので、来月は心機一転、頑張りましょう!
どんな作品が出来上がるか楽しみです!